3桁のひき算の繰り下がりは、計算の躓きの代表格。特に2回繰り下がりは計算手続きが複雑でミスしやすいです。そこで今回、繰り下がりミスを防ぐための「合言葉」をご紹介します。
3桁ひき算の繰り下がりの躓きの原因
原因は大きく2つあります。
- ひかれる数が10〜19とする繰り下がりのひき算が身についていない
- 繰り下がりの手続きの複雑さに対応できない
1については、10〜19の繰り下がりのひき算に遡って学び直すことで対応できます。今回は、原因2にあたる繰り下がりの手続きの複雑さを少しでも解消するために合い言葉を唱えて行なう方法をご紹介します。
合い言葉は「1減って1つける」
繰り下がり1回のひき算です。1の位同士がひき算ができません。
ここで繰り下がりを行ないますが、その合い言葉は「1減って1つける」です。
まず繰り下げる元となる十の位の7を斜線します。
そして1減らします。すると7が6になりました。
つぎに、一の位の7に「1」をつけます。
すると一の位の7が17となりました。ここまでが繰り下がりです。この後一の位の計算ができます。
そして最後はこのようになります。
いかがでしょうか?この「1へって1つける」を声に出しながら、確実に処理する。これだけです。この方法でどのような繰り下がりも可能です。
2回繰り下がりも同じ
少し難易度の高い「2回繰り下がり」です。
問題をみて分かりますが、十の位も一の位もひくことができません。ここでも繰り下がりは同じです。一の位から「1減らして1つける」です。
そして11ー8を計算します。
次に1−4はできませんので、ここでも「1減らして1つける」です。今度は赤で書きます。
1減らして8になりました。そして1をつけます。
十の位の1に「1」がついて11となりました。ここで11ー4をして、そのまま計算を続けます。
これで計算終了です。2回繰り下がりのひき算も、その度に「1減って1つける」処理を丁寧に行なうだけです。
最後に
ひき算の繰り下がりの処理は繰下げる数を「10」にする場合があります。これではノートがゴチャゴチャになり、計算が不得意な児童はマスマス混乱します。
このような短い合い言葉を使うことで、複雑な繰り下がり手続きを簡単な流れとして捉えなおすことができます。
次回はもっと複雑な「2段繰り下がり」にて、この合い言葉「1減って1つける」を実行してみたいと思います。