「3と1をたすと31」は、たし算を学んだ小学1年生によく見られる躓きです。そこで今回は、この躓きを避けるための「たし算の意味的理解」を促す指導をご紹介します。
3+1=31の躓きの原因
1年生ならではのほっこりする算数の躓きです。その躓きの要因は2つあげられます。
- 3と1が数量のイメージを表現しているものと認識していない。
- 「合わせる」という言葉が「2つの数字をくっつけるもの」と認識している。
これらの躓きを解消するには、式の数字が意味しているものを可視化にしたプリントワークが有効です。その一例としてプリントを使って解説します。
数字とイメージをつなぐ
式の上に黒丸は、数字が表す個数を表しています。それを数とイメージ(丸ブロック)を指さします。
「3だから黒丸が3こ。1だから黒丸が1こ」
と丁寧に数字と黒丸の数が対応することを確認します。
「合わせるイメージ」を描く
次に2つのイメージを合わせたあとのイメージを、答の上に描きます。
「これが3と1を合わせたもの」と説明します。こうして言葉の意味を書き換えます。
答を数字でかく
答の上にある黒丸の個数を数えて、解答欄に記入します。
ここで改めてまとめます。
「3と1を合わせるというのは、数字をくっつけることではありません」といいながら、イメージの黒丸を改めて指さし「3個と1個を一緒にしたときの個数です」と説明します。
最後に
3たす1は31の躓きについて、殆どの児童が解消されます。「あわせて」という言葉に強く反応を示している場合がほとんどなので、指を同時に使いながら「3つと1つを合わせると?1…2…3…4!」と示してあげるといいでしょう。
慣れてきたらイメージを描かせるのではなく、指でその個数を作って取組むといいと思います。
今回、解説で用いた類似プリントが、無料でご利用できます。
整数ブロックひき算(9までの数) 871.84 KB
算数が不得意な児童たちの学習にお役立て下さい。