小学生で習う「数の式」。その中でも必ず量のイメージと一緒に押さえたいのが「帯分数のたし算」です。そこで今回、帯分数の式をイメージに色で描く方法をご紹介します。
帯分数のたし算をイメージ式で捉える理由
帯分数のたし算を“必ず押さえよう”と強調するのは、以下の理由からです。
- 整数部分とはんぱ部分、それぞれの「量」の変化と「数記」の変化が分かる
- 「小数のたし算」と見比べることができて、数記の違いへの理解につながる
- 分数における整数への繰り上り・繰り下がりの準備段階になる
帯分数のたし算は、その前の「真分数のたし算」と「帯分数の表現」をちゃんと押さえれば、ほとんどの児童がスムーズに取組むことが出来るでしょう。
「帯分数の式」を図と色でつかむワーク
ブロック式には、正方形の形をした「整数ブロック」と、縦に割られた形の「分数ブロック」があります。
整数ブロック・分数ブロックに色で描く
赤の色鉛筆で「分数ワク」を描き、青の色鉛筆で「整数ブロック・分数ブロック」を塗ります。
ブロック式をみて、対応する分数を書きます。
このとき、赤の色鉛筆で「分母」を書き、青の色鉛筆で「整数部分・分子」を書きます。これで数式が出来上がりました。
ブロック式の答を描く
次に整数ブロックをみて、答の整数ブロックを描きます。
もし整数ブロックの印象が弱いとき、正方形を強調するために顔をかいてみて下さい。すると分数ブロックと区別されます。分数ブロックを青で描き進め、そして分数ワクも赤で描きます。
このときの分数ワクは外側だけでいいでしょう。
数式の答をブロック式の答をみて書く
さて、ここで数式の答です。ブロック式をみて答を書きますが、書き終えたのちに数式のなかで確認します。
帯分数のたし算は、整数部分と分子の部分を合わせて答となる。これがイメージを基とした直観でつかめることが大切です。
ブロック式を鉛筆で描く
分数における分子と分母の関係が、ブロックでしっかりつかめているなら、色鉛筆ではなく鉛筆で簡単に扱っても構いません。手順をのせておきます。
ブロック式から数式を書く
いきなりブロック式をみて、それぞれの帯分数を書きます。
もし一瞬でも戸惑いがある様でしたら、赤い色鉛筆で分数ワクを書いてみるといいでしょう。
ブロック式の答を描く
これも鉛筆のままで進めます。少し太めの鉛筆がいいですね。
最後に数式の答を書きます。
以上です。本人や先生が「イメージと数」を確認する程度であれば、このような簡易的なワークで充分でしょう。
最後に
帯分数のたし算のイメージ式の影響は以下の通りです。
- 同じブロックを含む「真分数や整数とのたし算」
- 「分数と小数が混合したたし算」の理解
- 「たし算の整数繰り上り・ひき算の整数繰り下がり」の理解
これらを学ぶときの土台になるのが、帯分数のブロック式です。これらの理解を深めるために、ブロック式を色で塗るワークは有効だと考えます。
今回、解説で用いたプリントは、学校の授業において無料でご利用可能です。
算数が不得意な児童たちの学習にお役立て下さい。