分度器で作図_手順04

測定しやすい分度器で正しい角の書き方

初めて見る子にとって摩訶不思議な文房具、分度器。ただこれを使って角を描くのが難しい子もいます。そこで今回、作図の躓きを解消してくれる分度器を使って、簡単に角が描ける手順を説明します。

絶対にオススメ「ツクワSTD算数分度器」

作図が不得意な小学生に必ずオススメ…というか全員にプレゼントしたい分度器は「ツクワSTD算数分度器」です。分度器なんてどれも同じじゃないか?と思われがちですが、この分度器は他の分度器にはないある工夫があります。ご覧ください。

 

分度器で作図_手順00
右開き左開きの角を2色で表現した分度器

この分度器の工夫、分かりますか?

分度器の下に青とオレンジ色の透明部分があります。これが分度器の素晴らしい点です。左開きの角を「青の透明」で表現し、角目盛も青色です。また右開きの角を半透明のオレンジ色で表現し、内側の目盛も濃いオレンジ色で表しています。

たったこれだけの工夫が、分度器で引き起す「目盛読みの間違い」を避けてくれます。あとは正しい使い方です。それでは使い方の流れを説明します。

右開きの40°の角を描こう

直線をひいてます。

分度器で作図_手順01

右開きの角を描くにあたって考えます。角は左端にくるのか?右端にくるのか?以外と児童たちは分かりません。

鉛筆で右開きを確認

そこで児童に直線の端に鉛筆を置かせます。

分度器で作図__手順01-2
右開きの角を描くときは左側に角がくる

その上で「右開きの角というのは、右が開いている角のこと。だから右から中に入れるんだよ」と説明します。すると左の方が尖っている角だと分かります。

分度器で右開きを確認

つぎに分度器をみます。半透明の青と赤。右開きはどちらか?を考えさせます。

分度器で作図_手順02
右に開く角はオレンジ色だと分かる

右開きの角はオレンジ色だと分かります。角は左になります。

※このとき「開く」という言葉が分からない児童もいます。その様なときは「角の中への入口はどっちかな?」と尋ねてもいいでしょう。

分度器をセットする

次が分度器で角を描く正念場です。

分度器で作図_手順03

手順はこうです。

  1. 直線に分度器の下を合わせます。
  2. 左端に角をつくるので、分度器の⊥を左端につけます。

これを両方いっぺんにすると混乱する児童もいます。手順を示してあげるといいでしょう。

オレンジの角を読み点を打つ

分度器で作図_手順04

次に角度を示す目盛りに打点します。この右開き(オレンジ色)の場合、内側の目盛りを読みます。ただここでひとつ注意があります。

例えば右開きの45°といった切りの悪い角度を求める際、40°から青の目盛を借りて5°分進みます。この微妙な手順が難しい児童もいます。ゆっくり丁寧に指導する必要があります。

外側に目盛りの印を打つ

また角度の目盛を打つ時も指導が必要です。

分度器で作図_手順05

印は必ず外側に向かって打つということ。分度器の弧に沿って打つ時があります。これだとどこを40°としてとればいいか分かりません。

定規で直線をひく

最後に定規をつかって直線をひきます。

分度器で作図_手順06

このとき角の方(画像左下)に鉛筆を持って来て、目盛に向かって直線をひきます。

分度器で作図_手順06-2

これで右開きの40°の角の完成です。あとは40°になっているか分度器でチェックします。

最後に

分度器「ツクワSTD算数分度器」を使った角の作図方法を紹介しました。左開き(青)の方は比較的簡単なので、今回の右開きのみのやり方ができれば問題なくできるでしょう。

このツクワ社の分度器はほぼ完成しています。ただ強いてさらなる改良の希望をいえば、半透明の部分は5°ではなく20°ぐらいまで広げて欲しいです。これぐらいあると、児童たちにとって左開き、右開きがはっきりと分かるからです。

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